「部屋で勉強する」「何時間勉強する」よりも大切なこと
「クラブから帰ってくると疲れてしまい、家ではなかなか勉強しない」
こんなお悩みを抱えている保護者の方は多いのではないでしょうか。
家庭学習の環境というと、机や部屋を整えたり、1時間、2時間と勉強時間を決めたりすることを思い浮かべがちです。
もちろん、それも大切です。でも、忙しい子どもにとっては、もう一つ大事な「環境」があります。それは、生活リズムに合わせて「勉強を始めやすい状態」をつくることです。
今回は、クラブや習い事で忙しい子どもでも、無理なく家庭学習を続けるための工夫をご紹介します。
クラブがある日は「毎日同じ量」を求めなくていい
一日中クラブでへとへとになって帰ってきた子に、「よし、今日も1時間しっかり勉強しよう」と求めるのは、正直かなりハードです。なかなか難しいと思います。
それで、だらだらしている子どもを見ていると、今度はこちらがイライラしてくるんですね。
日々、そんな繰り返しではないですか。求められる子どものほうも、負担に感じてしまいます。
そんな日は、思い切って量を減らしてしまいましょう。
「英単語を10個だけ」「数学の問題を1問だけ」「学校の宿題だけ」でも十分です。
大切なのは、完璧な量をこなすことより、学習の習慣を途切れさせないこと。
子どものその日の状態に合わせて量を調整することも、家庭でできる大切な環境づくりの一つです。
「何時から?」より「何の前・あとに?」を子ども自身に決めてもらう
「夜8時から勉強する」と時間だけを決めても、クラブの終了時間や帰宅時間で予定どおりにいかないことがあります。
そこでおすすめなのが、「ごはんを食べたら宿題する」「お風呂に入る前に英単語をする」といった、普段の行動と学習をセットにする方法です。
そのためには、物理的な準備もひと工夫しておきましょう。
ごはんの前に、教科書・ノート・筆記用具をテーブルの端に出しておく。
スマホやゲームはリビングの別の場所に置いておく。
これだけで、「さあやろう」となったときの取りかかりがぐっと軽くなります。
勉強する場所は、必ずしも子ども部屋の机でなくて構いません。
ダイニングテーブルなど、家族の気配がある場所のほうが、疲れている日には取りかかりやすいこともあります。
さらにポイントは、親が先に決めてしまわず、できるだけ子ども自身に言ってもらうことです。
親:「今日はいつ宿題する?」
子:「ごはん食べたらする」
このやりとりだけで、受け止め方はずいぶん変わります。
「ごはんを食べたら宿題しなさい」と言われるのと、自分で「ごはんを食べたらする」と決めるのとでは、その後の動きがずいぶん違ってくるんです。
「言われたからやる」から、「自分で決めたことをやる」へ、少しずつ変わっていきます。
自分の言葉に責任を持たせるという意味でも、保護者にとって、とても大切な指導になります。
生活動線に学習を組み込み、サッと取りかかれる物理的な準備もしておく。
これも、子どもの生活リズムに合わせて学習環境を整えるという、家庭でできる工夫の一つです。
「勉強しなさい」ではなく、本人が決めたことを思い出させる
もちろん、約束した時間になっても動かないことはあります。よくあります。
そんなとき、「早く宿題しなさい!」と強く言いたくなる気持ちはよくわかります。
でも、そうしなくても大丈夫です。
ここで、「ごはん食べたら宿題するって言ってたよね」と声をかけてみてください。
親が新しく指示を出すのではなく、本人が決めたことを思い出させるのです。
「確かに、自分で言ったなぁ」と、子どもに自分の発言を自覚させるんです。
こうした声かけだけでも、子どもの反応が変わることがあります。
保護者が先回りしてすべてを決めてしまわず、子どもが自分で考える余地を残しておく。
この小さな積み重ねが、自主的な家庭学習の芽を育てていきます。
声かけの工夫もまた、家庭でできる大切な環境づくりの一つなのです。
まとめ 「今日もちょっとできた」を積み重ねる
家庭学習の環境づくりは、立派な机や静かな部屋を用意することだけではありません。
取りかかりやすいように教材を置いておくこと。
クラブや習い事を含めた子どもの生活に合わせて、取り組める量やタイミングを一緒に考えること。
子ども自身に決めさせる声かけをすること。
これらはすべて、家庭でできる環境づくりです。
毎日完璧にやろうとしなくても大丈夫ですよ。
「今日もちょっとできた」を積み重ねていく。
そんな家庭の雰囲気を、お子さんと一緒に少しずつつくっていきませんか。
コメント