「チョコ食べる?」
「いいわ」「いいね」
後ろに「わ」と「ね」が来るだけで「いい」の意味が変わるんです。
「いい」は、yesにもnoにもなるすごいことばです。万能にもほどがあります。
まだあります。「せーへん」です。関西ではよく使いますよね。
「テニスせーへん?」
「せーへん」
普通の会話ですが、何と「疑問文」の一部が「返答文」なんです。
そんな言語、世の中にあります? 恐るべし関西弁。
まだまだありますよ。
和歌山弁に「見えやん」という言葉があります。「見えない」という意味。
この「やん」、一体どこから来たんでしょうか。
もう、アドベンチャーワールドです。白浜にありますが。
さらに「しーひん」。「し」は「する」の変形だとわかります。サ行変格活用ですから。
問題は「ひ」です。何者でしょうか。
「ひ」やら「やん」やら、特別ゲストが多いです。
ここに追い打ちをかけるのが、「ん」なんです。
「ん」は古文の世界では、肯定の意味ですよね。
でも、現代語では否定語のイメージが強くないですか。
ただ、「行かん」「遊べへん」のように、イントネーションでまたまた意味が変わるんです。
下げると否定、上げると肯定の疑問文。「行かん(行かない)」「行かん?(行かない?)」
関西人って、これを使い分けているんです。バイリンガルどころの騒ぎではありません。
英語で出てくる否定疑問文。「なぜ、あなたは~しないんですか」
「もうわかりません」って言いたくなりませんか。これが答えですよね。
でも、こんなにややこしいことばでも、私は関西弁が大好きです。60年間も使っていますから。
言葉は、意味だけではなく、空気や声の調子まで含めて伝わるものなんですね。
だからこそ、ややこしくて、面白いのだと思います。
これで、国語と英語を子どもたちに教えている自分を少しはほめてやりたいと思います。
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